水土里ネットとは

水土里ネット:土地改良区の”愛称”です。
「水」・・・・農業用水、地域用水など
「土」・・・・土地、農地、土壌など
「里」・・・・農村空間、農家や地域住民が一体となった生活空間など
「ネット」…人、物、情報のつながり

豊かな自然環境、美しい景観を意味し、おいしい水、きれいな空気など清廉なイメージを表現しています。また「地球10周分の水路ネットワーク、農家・地域住民のネットワーク、資源循環のネットワーク」のような意味合いを包含しており、将来に向けた土地改良区の役割と姿を表現しています。

地区の土地改良区と基幹水利施設

本地区の農業用施設は土地改良区によって管理されています。中でも主要な施設、(基幹施設)については、4つの土地改良区が国、県、市町村、福島県土地改良事業団体連合会で協議会をつくり管理しています。

土地改良区とは

農業生産を行う上で欠かせないさまざまな土地改良施設(用水路・ため池など)の整備・管理や農地の整備等を目的として設立された農家の人たちの組織です。

農業に必要な用水を確保するための水源の確保や、用水路の整備・管理、農地や雨水、集落からの排水等を排除するための排水路の整備・管理を行うとともに、水田や畑の整備等を行っています。

農業水利施設とは

河川から農業用水を引くための施設です。

  • ダム・・・農業用水を貯留・調節するための施設
  • 頭首工・・・河川から安定的に水を取るための施設
  • 用水路・・・畑や水田まで水を運ぶ施設

基幹水利施設(地区の主要な施設)

①西郷ダム
阿武隈上流土地改良区

②田町大堰
白河市土地改良区

③岩下堰
白河市土地改良区

④五箇堰
白河市土地改良区

⑤穴堰頭首工
穴堰水系土地改良区

⑥四ヶ村堰頭首工
中島村土地改良区

用水系統図

西郷ダムに関する主な事業

平成の大改修

完成から40数年経過し、コンクリート部や金属部の腐食が進み、スピンドルの切断と変形により正常なゲート操作が不能となり、「県営老朽ため池等整備事業」により取水ゲートの電動化や土砂吐ゲートの全面改良など全面的に【平成の大改修】が成されました。

同時に「県営水環境整備事業」により管理道路整備とダムの護岸がされ、堰堤前までの区間を自然景観を活かした親水公園として整備しました。

東日本大震災

堤体天端・上流法面に亀裂や段差、はらみ出しが生じたほか、洪水吐・取水トンネル、左岸管理用道路に亀裂が生じ営農への影響が心配されましたが、被災箇所に影響のない貯水位までの水でダムを運用しながら復旧工事が行われました。

国営造成施設管理体制整備促進事業

維持管理補修を毎年実施することで施設の長寿命化を図っています。

事業名と内容

横断面図と平面図

ダムの形状・諸元

西郷ダムは、天然の土砂を盛りたてて造った「アースダム」とよばれる型式のダムです。堰堤の高さは32.5mで、約300万トン(プール1万杯)の水を蓄えることができます。

◉所在地 / 福島県西白河郡西郷村大字鶴生
◉河川 / 阿武隈川水系鳥首川・黒土川
◉形式 / 中心コア型アースダム
◉堤高 / 32.5m
◉堤頂高 / 220m
◉総貯水量 / 3,299千㎥
◉管理者 / 阿武隈川上流土地改良区/東北農政局
◉本体着工1942年 / 完成年1955年