地区概要

本地区は福島県中南部に位置し、阿武隈川沿岸の西郷村、白河市、泉崎村、中島村、石川町の1市1町3村に跨る水田2,410haを有する穀倉地帯です。

古くから良質米の産地とされておりますが、漏水田が多く、多量のかんがい用水を必要とする地域のため、昔は10年に3・4回訪れる渇水の年には、それぞれの地区で水の確保に大変苦労していました。

そこで昭和12年に福島県知事や地元有力者の仲裁により貯水池の構想が生まれ、昭和17年に県営事業で西郷ダムの建設が着工しましたが、昭和18年に太平洋戦争が熾烈となる中で事業も中止となり、紆余曲折を経ますが、終戦後 地元関係者の熱意により昭和22年に国営事業として再開され、昭和30年に完成しました。

西郷ダムからの水は阿武隈川本流に合流し、下流26ヶ所の堰から取水されます。堰と水路は地元の水利組合や土地改良区により管理され、かんがい時は連携して用水の安定供給を図っています。

 

西郷ダムとは

About Nishigo Dam

白河市から国道289号線を西に進み、西郷村川谷地点で景勝地「雪割渓谷(阿武隈川)」にかかる「雪割橋」を越えて約4.4kmの地点にあります。  ダムは、一級河川阿武隈川の支流である鳥首川を堰止めて造ったもので、近くには自衛隊の布引山演習場や、「白河高原農場」の畑があります。

◉所在地 / 福島県西白河郡西郷村大字鶴生
◉河川 / 阿武隈川水系鳥首川・黒土川
◉形式 / 中心コア型アースダム
◉堤高・堤頂高 / 32.5m・220m
◉総貯水量 / 3,299千㎥
◉管理者 / 阿武隈川上流土地改良区・東北農政局
◉本体着工1942年 / 完成年1955年

   

   

水土里ネットとは

水土里ネットとは土地改良区の“愛称”です。

  • 「水」…農業用水、地域用水など
  • 「土」…土地、農地、土壌など
  • 「里」…農村空間、農家や地域住民が一体となった生活空間など
  • 「ネット」…人、物、情報のつながり

豊かな自然環境、美しい景観を意味し、おいしい水、きれいな空気など清廉なイメージを表現しています。また「地球10周分の水路ネットワーク、 農家・地域住民のネットワーク、資源循環のネットワーク」のような意味合いを包含しており、将来に向けた土地改良区の役割と姿を表現しています。

  

農業用水の多面的機能とは

 

農業用水は、農作物を育むだけでなく、洪水や土砂崩れから地域を守ったり、自然環境や美しいふるさとの風景を守る役割・機能もあります。

 

お問い合わせ

阿武隈川上流地区管理体制整備推進協議会
事務局 / 阿武隈川土地改良区

〒961-0908 福島県福島県白河市大手町3-3
TEL /0248-23-2290
FAX /0248-23-2290